【インタビュー】ヴィラ班へ7つの質問
- 国内 フォト
- 2021年3月31日
- 読了時間: 8分
更新日:2021年4月18日
FEST TOKYOには、本サイトを運営している「国内フォトワーク事業部」と、もう一つ「海外事業部・ヴィラ班」あります。ヴィラ班は、フィリピンのセブ島にあるヴィラという地域で、排水溝整備を通して住民が自立するための支援を行っています。ヴィラはFESTの支援地の中では最も規模が小さく、25世帯111人が居住する地域です。子どもたちが多く、元気で賑やかな雰囲気です。

そんなヴィラ班は、新型コロナウイルスの影響により渡航が中止になったことで、今までのような支援の形を継続するのが難しくなりました。このような悩みは、学生国際協力団体の中で最もよく共有できるテーマの一つだと思います。
そこで今回は、ヴィラ班メンバーへの7つの質問を通して、コロナ禍でのヴィラ班の活動の様子や、やりがい、魅力に迫ってみたいと思います!気になる箇所からお読みください。ではお楽しみください!Let’s start!
【出演者】
〈曽田(そだはる*)〉:FEST TOKYO 11期海外事業部ヴィラ班プロジェクトリーダー
〈賀陽(はるなさん*)〉:FEST TOKYO 11期事務局長・海外事業部ヴィラ班員
〈高橋〉:FEST TOKYO 11期国内フォトワーク事業部員・本インタビューの司会・本日記の執筆担当
*インタビュー中の呼び方
【7つの質問】
〈高橋〉本日は、FEST TOKYOの海外事業部よりヴィラ班のお二人にインタビューをしていきたいと思います。そだはる、はるなさん、よろしくお願いします。
Question1:ヴィラ班の現在の活動
〈高橋〉まず初めに、ヴィラ班が現在行っている活動について簡単に教えて下さい。
〈曽田〉現在のヴィラ班の活動は大きく2つあります。現地住民とコミュニケーションを取ることによる関係構築と、次渡航計画を立てるための準備です。
〈高橋〉なるほど。1年以上渡航に行けていない状況で、住民とのコミュニケーションを維持するのは難しいことと思いますが、具体的にどのようなことをしているのでしょうか。
〈曽田〉Facebookで動画ウォッチパーティーを行い住民に見てもらうことで、日本やヴィラ班メンバーのことを知ってもらう試みをしています。過去にはフィリピンの家庭料理、カレカレを作ったり、メンバーのstay homeの様子を撮影したり。明後日はみんなで高尾山に登る様子を動画にしようと思っています。
↓動画ウォッチパーティーのカレカレ!

〈高橋〉作成するヴィラ班メンバーも、視聴する住民のみなさんも楽しめるような企画ですね。
〈賀陽〉その他には、メッセンジャーを使用して、各メンバーが担当する住民との連絡を継続しています。
Question2:渡航に行けないために苦しい/苦しんだこと
〈高橋〉国内を中心に活動する私たち国内フォトワーク事業部と異なり、支援地を中心に活動する海外事業部のヴィラ班は、昨年度から続く渡航の中止により、一層多くの影響を受けてきたことと思います。直接現地へ行けないことで、特に難しく感じることはなんですか。
〈曽田〉まずは住民との距離が遠くなってしまうことですね。オンライン上のコミュニケーションだけでは会話が思うように弾まず、現地の様子を把握することは難しいです。そうすると、プロジェクトも立てづらくなります。
〈賀陽〉実際に現地を見れない状況では、ある程度予測ベースで活動しなければなりませんから。
〈高橋〉「世界から向こう見ずな支援をなくす」というFEST TOKYOのヴィジョンに基づくと、現地の様子を十分に知れない状況での活動には、一際慎重になる必要がありますね。
〈曽田〉そうなんです。またプロジェクトリーダーの立場からは、渡航に行けない中でのメンバーと自分自身のモチベーションの維持にも気を使いました。
〈賀陽〉そんな中でも、オンラインでのコミュニケーションが中心になったことで良い面もあるんです。たとえば、普段は忙しく渡航中に会えなかった住民との連絡を始められたのは嬉しかったです。
〈高橋〉なるほど、他にも大変なことを沢山経験してきたと思いますが、前例のない状況でもそれらを乗り越える工夫や発見をしているのですね。かっこいいです!
Question3:従来通りにはいかないコロナ禍でも活動を続ける理由
〈高橋〉昨年より、渡航中止に加えて、FEST TOKYOは通常活動もオンラインで行われるようになりました。このように多くのことが制限され今まで通りにはいかない中でも、活動を継続するのはなぜですか。
〈曽田〉一番はやはり、真剣に活動に向き合うヴィラ班メンバーみんなの姿があるからだと思います。そしてオンラインでも、住民と連絡を取るたびに現地と繋がっている感覚を味わうことができます。そうすると、さあ頑張ろうって思えるんです。
〈賀陽〉私は純粋に、FEST TOKYOのヴィラ班での活動が面白いから続けてます。特に自分ではない人、他の人をサポートするという経験は日常に役立つものだと思います。確かにコロナ禍では渡航に行けない、活動がオンライン、という以前との違いはありますが、そのような本質的な面白さは、前も今も変わらないと思います。
Question4:渡航に行けたら、セブ島に着いて一番最初にやりたいこと
〈高橋〉FEST TOKYOは年に2回、春(3月)と夏(8月)に渡航をしています。今年の夏渡航の実施/中止の判断は来月中に決定されます。もしも渡航許可が降りた場合、セブ島に到着して真っ先にやりたいことはなんですか。
〈曽田〉私はフィリピン版コンビニのサリサリストアに行って、現地のお菓子やジュースを買いたいですね(笑)。フィリピンに来たぞ~!って思いたいです。 ↓サリサリストア

〈高橋〉サリサリストア、OBOGの渡航時の話にもよく出てくるので私も気になります。
〈賀陽〉私はとにかくヴィラに行きたいです!ヴィラ班員としてずっとヴィラのことを考えてプロジェクトに携わっているけれど、実際には行ったことがないので。
〈高橋〉たしかにそうですね。自分がこれだけ思いを巡らせている場所なのに行ったこがないというのも、なんだか不思議な感じですね。仮にこの夏でなくても、いつか絶対に叶えたいですね。
Question5:これから取り組みたいこと
〈高橋〉ヴィラ班としての今後の新たな試みなどはありますか。
〈曽田〉正直、現在進行中の排水溝整備のプロジェクトやそのための資金確保など、今やるべきことがたくさんあるので、あまり思い浮かばないのですが…以前のFEST HIROSHIMAさんとの交流会で、手作りのプレゼントを贈ってみたいなと思うようになりました。
〈賀陽〉たとえば押し花の栞とか。日本らしい日常使いできるプレゼントができたらなと。
〈高橋〉手作りいいですね。
〈曽田〉あとはヴィラ住民との距離を近づける工夫を考えていきたいです。ビデオ通話なども積極的に取り入れていこうと考えています。
〈高橋〉やはり直接会えないからこそ、支援地との関係構築への注力が重要なのですね。国内フォトワーク事業部にも協力できることがあれば何でもしますよ!
Question6:ヴィラ班の好きなところ・やりがい
〈高橋〉いつもの活動を通しても、みなさんのヴィラ班愛が垣間見えますが、お二人にとってのヴィラ班の魅力ややりがいはなんですか。
〈曽田〉メンバー全員が真剣にタスクに取り組んでくれるのは、プロジェクトリーダーとしてとても嬉しいことです。オンとオフのメリハリがあるので、両面でメンバーの良いところに気づくことができます。
〈賀陽〉私も今のヴィラ班メンバーはみんな頑張り屋さんだと思います。そんなメンバーと真剣にとことん議論できているのは貴重な経験ですね。
〈曽田〉やりがいを感じるのは、メンバーの成長が見えたときです。たとえば新しく入ったメンバーが自分の意見を積極的に口にしてくれるようになったり。少しずつでもメンバーが心を開いてくれているとわかると嬉しいです。
〈賀陽〉一人ではなくチームで動く大切さなど、ここでの活動が日常に生かされていると気づくとき、やりがいを感じます。異なる考えを持つ人と議論すると、その人を知れるだけでなく、その考えを取り入れて生活していくことで自分も変化していくのがわかります。また、異なる意見を持つ人同士が分かち合えるという発見や経験は大きなものです。
Question7:FEST TOKYOの魅力
〈高橋〉最後の質問です。「最良の国際協力を探求・実行・啓発する」というミッションのもと複数の大学から集まり、活動する私たちですが、お二人にとってFEST TOKYOの魅力とはなんでしょうか。
〈曽田〉いろんな考えの人がいて、いろんな性格や興味を持っている人たちが集まっているのは魅力の一つだと思います。同じではない人たちと協力することの大切さを日々学ぶことができます。そして、他人を知ることによって、同時に自分自身についての理解も深まっていきます。私はFESTに入ってから、自分という人間がどんな人なのかよく考えるようになりました。今では以前よりも自分についてよく分かるようになったと感じます。
〈賀陽〉私は「FESTは考える人の集まり」と言うOBの言葉に共感したのを覚えています。
〈高橋〉その通りですね。どんな議論においても中途半端にせず、みんなの意見の集約点を見つけるまで考え続けますね。
〈賀陽〉それは活動外でも同じで、みんな自分の話に真剣に向き合ってくれる人たちです。なので人生相談とか、深い話もできますね。また現役メンバーだけでなく、OBOGから熱心なアドバイスをもらえるのもいいところだと思います。そこでも新たな視点からの考えを発見することができますし、よりよいプロジェクトにつながっていきます。
〈曽田〉私にとってFESTは、一つの「社会」のようなものです。自分がこの「社会」の一員として責任を持って動いている実感を日々得ることで、自分の新たな一面を発見できます。
〈高橋〉一人ひとりに明確な役割があり、それがFESTの中で必要不可欠な歯車となっていますね。私も、自分と同じ熱量で真剣に向き合えるFESTが大好きです。
〈高橋〉本日のインタビューは以上となります。
〈賀陽〉今度は国内フォトワーク事業部のバージョンも見てみたいです!
〈高橋〉たしかに面白そうですね。自作自演にならないように何か考えてみますね(笑)。
〈曽田〉インタビューじゃなくても、またフリーに話しましょう!
〈高橋〉はい!もちろん!それでは、そだはる、はるなさん、本日はありがとうございました。
インタビューを最後までお読みいただきありがとうございます。
ヴィラ班についてもっと知りたい!こんなことに共感した!など、ちょっとした感想を気軽にコメントいただけると大変嬉しいです :)
次回投稿もお楽しみに!
執筆者:FEST TOKYO 11期国内フォトワーク事業部 高橋日向子


このような状況にも屈しない、ポジティブなヴィラ班のお二人の考えに触れ、とても清々しい気分になりました。ヴィラに行けることを心より願っています。頑張ってください!